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第4回[外来語言い換え提案」の中間発表

このところ、外来語の言い換えについて書いていたら、折も折、
国立国語研究所から「第4回外来語言い換え提案」に向けての中間発表がありました。
昨日の新聞記事で知りました。

35語の言い換え提案が出されています。
かなり分かりやすい普通の言葉に直されているものもあって、
僕が書いたことが影響していると思うほどノーテンキな性格ではありませんが、
少数派でがんばっている委員の人に声援が届いたかも、と思うと
ひとり祝杯をあげたい気分になりました。

やさしく言い換えられた言葉・・・・・
例えば、アクセシビリティー⇒利用しやすさ。「活用利便性」なんてものにならなくて良かった。
ワークセアリング⇒仕事の分かち合い。これも「労働現場内分業」にならなくて良かった。
リバウンド⇒揺り戻し
まだ大半は漢字の熟語モドキのものが多いんだけど、それでも上記のようなこなれた言葉も出てきました。
その過程では、国語研究の大御所たちの抵抗があっただろうと想像されて、果敢に挑んだ委員の方の勇気を感じます。

外来語の言い換えという試みは、行政が市民に分かり易い言葉で伝えるための手引きとすることを狙ったもののようです。
とてもいいことだと思います。ただ、そうであるなら、外来語の翻訳という機会を利用して、
「お役所言葉」とは違う方向に翻訳しようという姿勢を打ち出してもらいたかった。
今回は少し前進でした。
ついでに言うと、「お役所言葉の言い換え提案」というのをやってみると、これも意義がありそうです。

おっと、こんなことしていられない!
次の「つくる陶磁郎」の原稿、あさってが締め切りだった!
by yasuhikohayashi | 2005-10-08 19:20