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たいへんな一週間でした。
HPでお知らせしましたが、千葉在住の工芸会系の人たちで「陶葉会」を立ち上げ
その展示会や、パーティーでバタバタしていました。
そのパーティー、千葉のホテル・オークラの宴会場には予想を大きく上回る300名の方が出席してくださって
まぁ、なんとも盛大なものになりました。
会長さんのお付き合いの広さ、メンバーの熱意、
産地でもないのに陶芸を応援してくれる人たちの熱気・・・
すごいなぁ、の一夜でした。

そうして、自宅マンションにあと少しというところまで帰ったときに、携帯電話が鳴りました。
父が緊急入院。
パーティーの余韻がすっと冷めました。
ともに80代で二人暮ししている父母は、これまで入院などしたことがなく
近くに住む姉もオロオロしている様子。
翌朝、朝一番で故郷の倉敷に向かいました。

それから、病院に4泊して、昨日深夜、東京に戻ってきました。

まだ危険がなくなったというわけではない、と主治医は言いましたが
看護婦さんに甘やかされて、だんだんワガママになってきて
ベッドの上から指図したりするようになっているので、
ま、とりあえずは大丈夫でしょう。

呼吸器系の急性の病気で、タチの悪いものではありませんが、
老人ですから回復は長引きそうで、ひんぱんに倉敷には通うことになりそうです。

動転して、主治医の説明を悪いほう悪いほうに解釈して、
電話を寄こしたときには、「今夜がヤマ」という言い方。
黒い服も持って行くべきか、と思ったほどだったので
今は、気が抜けています。

親というのは、生きていてくれるだけで
ありがたいものです。
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by yasuhikohayashi | 2005-11-28 18:11

フン害!

今日は、早朝から窯焚きです。
電気とガスを二基ともフル稼働。さっき還元入りしたばかりなので
今日は20時ごろまで火の番です。

さて。
今朝、曙光を浴びながらチャリを飛ばして工房まできたところ、シャッターの前に落し物。
落とし主は犬。
以前ここで話した立札の効果で、ゴミを捨てる人はいなくなったと安心していたのに!

腹が立ったが、また新しい立札を出すための文案を考えられると思うと
ワクワクしてきた。
こういう性格が、自分でもよく分からない。

で、こういう立札を出しました。

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陶芸をやらない人のために説明すると・・・・。
「土殺し」というのは、ロクロに置いた粘土を扱いやすくするために
伸ばしたり縮めたりする、いわば粘土の準備体操のこと。
「粘土をおとなしくする」という意味のようです。

このコピー(コピーか?)のミソは・・・・
言葉が強烈なために、犬がなめたりしたらヒキツケでも起こしそうな気がしてくるところ。
・・・・解説するのはヤボですねぇ。
なぜか、「置いています」ではなくて、「置かれています」になりました。

「そんな危険なものを・・・・」と飼い主が110番通報してくれるのを
ちょっと心待ちにしています。

そのときは、「粘土がだいじなワンちゃんに付いたらかわいそうだと思ったので・・・」
と釈明するつもり。

じつは、もうひとつ浮かんだコピー案があって。
「牛殺しをまきました。犬連れの方は御注意ください」というもの。
「牛殺し」とは、牛の鼻輪や鎌の柄などに使うバラ科の低木の名前です。
この場合の釈明は・・・「種をまいたんです。だから、犬に掘りかえされないように。
いけませんか?」

「土殺し」より、効果があるかも。


「殺す」という言葉・・・なかなか深い意味がありそうです。
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by yasuhikohayashi | 2005-11-19 14:31

新惑星を発見か!

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お月さんがとてもきれいだったので、
天体望遠鏡を覗いてみると・・・・
不思議な惑星を発見!

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大きな山脈が見える。
無数のクレーターも。

まるで、手を伸ばせば届きそうな迫力!

生物がいそうな感じはしない。
水は、なさそうだ。

土の質は、地質関係の学者に問い合わせないと
断定はできないが、
益子の赤粉に雰囲気が似ている。

赤粉を素焼きした色にそっくり!


それを200メッシュのフルイにかけた時に
できる山に、それにしても、良く似ている・・・・・。

新発見のこの星を、「赤粉星」と命名しよう!





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by yasuhikohayashi | 2005-11-17 12:39
今日もスカッと晴れました。

一日中工房にこもって陶芸をやって、
午後9時に間に合うように、必死で帰ってきました。

じつは、昨日から「コンバット」にハマッてしまって。
BS-2で放送されていますが、懐かしさから昨日テレビを点けてみて・・・マイリマシタ。

40数年ぶりに見る「コンバット」。
小学生時代がまざまざとよみがえって来ました。
ナイター中継のジャイアンツ戦が雨で中止になると、コンバットが放送された。
岡山の山の中の少年は、ジャイアンツ=アメリカ軍、毎回違う対戦相手=ドイツ軍
という図式がアタマの中に出来上がってしまいました。

コンバットは父も熱心に見ていて、終わるとふたりで連れ立って
母屋の外の長屋の横にある「ベンジョ」に行った。
「ヘンリー中尉がサンダース軍曹を助けないのはおかしい」
とかの感想を僕は述べるわけですが・・・・
父がなんと応えたのかは記憶にありません。
ただ、ふたりで連れションしながら「男同士の話をしている」と意識したのを覚えています。
父は、いつになく真面目に応えてくれていたような。

小学生の僕には、それがとても秘密めいた会話のようで、
コンバットのあとの連れションを楽しみにしていました。

いま、40年ぶりにコンバットを見て・・・・・・
あれは「戦争モノではなくて、
「徴兵された市民が極限状況において試される、倫理の基礎体力」といったドラマではなかったか。
一幕物、ワン・シチュエーションの舞台劇のように思えます。

それにしても、激戦地にいながら兵士たちは上官にもかなり率直にものを言う。
当時のアメリカ人が見てリアリティーがあったということに驚きます。
徴兵される前にいた普通の暮らしの中に、市民としての基礎体力があったのでしょう。

40年が経ちました。
去年、一年間、僕はマンツーマンの英会話を習いに学校に通っていました。
アメリカ人講師のとき、よせばいいのに政治的な話になってしまいました。
He is not what he was.
彼女の母国のことを、僕はこう言ってしまい、
彼女が「私はそうは思わない」というのを半分期待していましたが、
そのときは珍しく反論しませんでした。
政治向きの話は、規則で制限されているのかもしれません。

そうそう、サンダース軍曹の声、田中信夫さんがやっていました。
当時の吹き替えのままのようです。
渋い声に惹かれて、田中さんとはなんども仕事をしたのに、
あのサンダース軍曹だったとは気がつかなかった。

田中さん、小学生の僕は、あんたのことをずいぶん心配してやったんだぞ。
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by yasuhikohayashi | 2005-11-09 22:58

芭蕉と、富本憲吉さん

今夜も、酩酊ぎみです。
焼き鳥屋で、一人で本を読みながらの晩メシ。
明日は休日であることに気が付いたのはそのとき。
なんという生活だ。

富本憲吉さんには、どうしてこんなに惹かれるんだろうというくらい
特に書いたものに惹かれます。
奈良の安堵村、法隆寺の近くにある生家が記念館になっていて、
なんどか訪ねました。
彼の部屋に一人座って窓の外を眺めていると
旧交をあたために足を運んできたような思いにとらわれます。
今しも彼が現れて
「や、よく来てくれた」と言ってくれそうな。

そんな雰囲気を残すのに並々ならぬ配慮が行き届いていることに
あとで気がつく。
館長、副館長の、富本さんを慕う気持ちが伝わってきます。
ある秋の日、庭の柿の木になった実を勧められながら
話をうかがっていると、そこここに濃密な富本さんの気配を感じます。
なにより、訪ねる人が少ないのがいい。

去年、展示室の文化勲章が盗難に遭うという事件があって、
遺族から預かっていた記念館の立場を気の毒にも思いました。
できるだけ往時の姿を留めようという心遣いが、アダになってしまったわけだから。

その当時、僕はなんだかやりきれなくて、季刊「つくる陶磁郎」に
「勲章なんか持ってても、他人の勲章なんか何の役にも立たんから返せ」
というエッセイを書きました。
(同じ場所に展示してあった、子供たちのままごとのために彼が作った
ちっちゃな飯茶碗は、僕もとても欲しかったけど我慢したのだ!何を言っているのだ!)
今年6月、盗品が戻ったいう新聞記事を見ました。いま、記念館に展示されているのかどうか・・・。

そうだ、何を書きたかったというと、(完全に酔ってるなぁ)
富本さんは、「墓は要らない、作品こそ吾が墓なり」という意味の言葉を残しています。
今日、焼き鳥屋で読んでいた芭蕉関係の本の中に、似た言葉を見つけたので
忘れないうちに書いておこうと思ったわけです。
(そう、このブログは自分用のメモ代わりなのです)

芭蕉が亡くなる前、弟子たちが相談したようです。芭蕉ほどの人に辞世の句がないのはさびしい。辞世の句はどうしましょうかと、枕元で尋ねたらしい。
そのときの芭蕉の応え。

自分の俳諧は、すべて辞世の句のつもりで作ってきた。いまさら、新たに作る必要はない。

富本さんと、同じことを言っている・・・。

一面識もありませんが、富本さんをおもうとき、
僕は、「とみのもとさん」とか、「とみちゃん」と呼びかけます。

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著書の復刻版が出ています。
・「製陶餘録」 富本憲吉 文化出版局  昭和50年刊
・ 「窯辺雑記 」富本憲吉 文化出版局  昭和50年刊

お嬢さんの高井陽の目から見た富本憲吉・尾竹紅吉夫妻の思い出は
・「薊(あざみ)の花」高井陽・折井美耶子著 ドメス出版 1985年刊

奥さんの尾竹紅吉を通した富本さんの姿は
・「青鞜の女・尾竹紅吉伝」渡邊澄子著 不二出版 2001年刊

※読み物では、以上4冊が手に入りやすく、お勧めです。イチオシは、「製陶餘録」 。
辻井喬の小説「終わりなき祝祭」は、モデル小説とはいえ、留学時代のことなど少し調べればわかることに誤謬があり、富本像にも違和感があるので勧めません。
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by yasuhikohayashi | 2005-11-02 23:59
(昨夜のブログ、ちょっとエッセイ風にいじりました。・・・10月2日午後)
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今日は一日、陶芸三昧でした。
かなりの充実感。

一人で水炊きをしながら、読み物をしていて
(ひとり鍋をやりながら本を読むのは、博多時代からの習慣で、至福のとき。)
いい言葉に出会いました。

「名人は危うきところに遊ぶ」

松尾さんの言葉を、弟子の森川くんが引用したものですが、
なんだか今までのモヤモヤが吹き飛んだよう。

松尾さんは、やはりすごい。
「高く悟りて、俗に帰るべし」も、広告を作る上で、とても勇気が湧いた言葉だったけど、
工芸のヒントにもなります。
「名人は・・・・」は、また教えられた気がします。

ある工芸の研究会で、作家のマンネリに対して批判が出ました。
実作者でない人からの言葉に、大いに反発しましたが
松尾さんは、俳句の実作者。その人が、マンネリを戒めています。
「名人は危うきところに遊ぶ」。
危うきところを歩む、ではなくて、「危うきところに遊ぶ」がいいなぁ。

軽み、と新しみを表現のイノチと考え、
重くなったら表現者としてオシマイだ、と思っていたようです。
エライ人の席に呼ばれて、上座にどうぞと勧められも断って、
最後は「そんな席に座ったら俳句が出てきません」と言ってしまう。
ケンカ売ってんのかオッサン! もっと上手に断れよ。

「一歩前に出るのをビビッてないかい?
名人は、その不安を楽しんでるぞ。」
松尾さんは、そう言ってマンネリになりがちな僕をアジっています。

エライ人の言葉は、大きく見えがちで、等身大で受け止めるのはなかなか大変。
本名に、さんやクンをつけて、同じことを友達が言ったらどうだろう、
と考えるのはいつもの僕のクセ。
タイトルの松尾宗房さんは、芭蕉の本名です。弟子の森川クンは森川許六。
松尾さん、なかなかいいことを言ってます。



・・・・白波が効きました。酔ってます・・・・。


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以下は、昨夜書いたもの。(こんなものまで捨てられない性格なのだ。)


今日は一日、陶芸三昧でした。
かなりの充実感。

一人で水炊きをしながら、本を読んでいて
(ひとり鍋をやりながら本を読むのは、博多時代からの習慣で、至福のとき。)
いい文章に出会いました。

「名人は危うきところに遊ぶ」

芭蕉の弟子の森川許六が師の言葉を引用したものですが、
なんだか今までのモヤモヤが吹き飛んだよう。

芭蕉はやはりすごいです。
「高く悟りて、俗に帰るべし」も、広告を作る上で、とても勇気が湧いた言葉だったけど、
工芸のヒントにもなります。
「名人は・・・・」は、また教えられた気がします。

ある工芸の研究会で、作家のマンネリに対して批判が出ました。
実作者でない人からの言葉に、大いに反発しましたが
芭蕉は、実作者。
「真の俳諧をつたふるときは、われ骨髄より油を出す」
という人。
創作の名人がマンネリを戒めています。
「名人は危うきところに遊ぶ」。
危うきところを歩む、ではなくて、「危うきところに遊ぶ」がいいなぁ。

軽み、と新しみを俳諧のイノチと考え、
重くなったら表現者としてオシマイだ、と思っていたようです。
エライ人の席に呼ばれて、上座にどうぞと勧められも断って、
最後は「そんな席に座ったら俳句が出てきません」と言ってしまう。
ケンカ売ってんのかオッサン!
もっと上手に断れよ、と言いたいくらい、融通のきかない、いいおっさんです。

一歩前に出るのをビビッてないかい?
名人は、その不安を楽しんでるぞ。
芭蕉は、そう言ってマンネリになりがちな僕をアジっています。
(広告クリエイターに必要な資質として、「不安定を楽しめる人」と先輩が言った。
聞いたときには良く飲み込めなかったが、いま書きながら腑に落ちた。
表現者はみな同じ。そうか、そういうことだったか)

あ、タイトルの松尾宗房くんは、芭蕉の本名です。
エライ人の言葉は、大きく見えがちで、等身大で受け止めるのはなかなか大変。
本名にクンをつけて、同じことを友達が言ったらどうだろう、と考えるのはいつもの僕のクセ。
ムネフサくん、なかなかいいことを言ってます。



・・・・白波が効きました。酔ってます・・・・。
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by yasuhikohayashi | 2005-11-02 00:06

日々、気がついたことのあれこれを書きます。


by 林 寧彦(やすひこ)
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