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新潮新書 836円(税込み)6月17日発売。予約受付が始まりました。

内容を目次でざっと紹介します

【陶芸人生入門 目次】

1章 僕の陶芸入門
1いざ、陶芸教室へ
 趣味を持ちたい
 40代を目前に教室通い
 電動ロクロに挑戦
 ベランダ陶芸はじまる

2陶芸教室の日々
先生から渡されたもの
 陶芸ノートとスケッチ帳
 県展に出してみない?
 初めて作品が売れた
 陶芸家の登竜門の公募展に出してみた…他

3マンション10階の工房
転勤話が来た
単身赴任先の博多でマンション工房化計画 その1~3
チャレンジ、日本伝統工芸展
陶芸が引き合わせてくれた人たち…他

2章 陶芸は奥が深くておもしろい
ロクロが挽けなくても天才陶芸家、魯山人
陶芸家がおしげもなく作品を割る理由
茶碗の銘
65歳で陶芸にハマったピカソ
火星で粘土、発見さる!
ヨーロッパの磁器とボーンチャイナ…他

3章 陶芸人生へようこそ!
失敗しない陶芸教室の選び方
向いているのは、おカネ持ちより「時間持ち」
絵心がないのですが、陶芸できますか?
電動ロクロは、何ヵ月くらいで上手になりますか?
陶芸から新しい扉が次々にひらく…他

4章 ふたたび陶芸教室の生徒になった
 陶芸教室をはじめようか
 初級手びねりコース
 上級手びねりコース、さらに自由コースへ
    
エピローグ、個展のこと、そして近況
付録 押さえておきたい10のツボ?

# by yasuhikohayashi | 2021-05-31 10:38

陶芸は生きがいになる」 林 寧彦著「新潮新書 \836(税込み)
6月17日発売です。予約の受付が始まりました。


コロナ禍の引きこもりを利用して陶芸の本を書きました。
4部に分かれていて、
1部では、僕が趣味として陶芸を始めて、その面白さにどんどんのめり込んでいった日々のことを書きました。
陶芸教室にかよい、やがて転勤を機に赴任先のマンションを工房化して自分の電気窯を持ち、
日本伝統工芸展などにも入選するようになるまでの面白おかしい奮闘ぶりを書きました。

2部では、自分のことを離れて、陶芸の深さ面白さをウンチクも含めて話しました。
魯山人のこと、65歳で陶芸を始めたピカソのことなど。

3部では、これから陶芸を始める人に、先輩としてのアドバイス

4部では、教室を開くことを思い立ち、教える技術を磨くために、陶芸教室にかよった日々のこと。
5部では、最近の自分のこと、個展のことや心境の変化などを書きました。

マジメな本ですが、笑ってもらえると思います。

# by yasuhikohayashi | 2021-05-27 17:08


9年ぶりに個展を開いた勢いで、自分関係のサイトをいろいろと立ち上げました。
こんなにたくさん管理できるんかい!と突っ込まれそうですが、自分でもひるんでおります。
ま、おヒマなときにでもお訪ねください。

個展は西武池袋本店6階のアートギャラリーでした。
3月上旬という、コロナがせまる中、途切れることなくご来場いただいたお客さま。
ほんとうにありがたく、うれしかったです。
9年前は自分を追い込んでしまって、もう個展など二度とやらない!とおもったのですが、
話をいただいて、重い腰をあげました。
ところが、今回はとても楽しく準備ができて、会場の立ち合いも、
今日はどんな方と会えるかと思うと、楽しみでした。

コロナとしばらくは付き合っていかなければならないことを考えて、通販サイトにも登録しました、
やきものは、手に取って、触れて、選んでもらいたいという気持ちは変わっていませんが、
そうした場を設けることじたいが困難になってきました。

リアルな展覧会への参加も並行しておこなうことで、ネットでの販売も成立すると考えています。
このブログも、再開しました。




# by yasuhikohayashi | 2020-08-26 16:44

来年のことになりますが、2月からエッセイ講座の講師を始めることにしました。
あるカルチャーセンターから依頼があって、お受けすることにしました。
これがなかなか面白い経緯をたどりました。

当初、陶芸講座の講師をお願いしたいとのメールをいただいたのですが、
これはお断りしました。
数年前にも、別のセンターから同様の依頼があったのですが、受けなかった。
理由は、出向いて教えるなら、現在自分の工房で週2日教えているのを3日に増やしたいから。

同じ理由で、今回もお断りした。ところが、今回は、手ごわかった。
陶芸がダメなら、書くことの講座をお願いできないか、とのこと。
メールでやり取りする中で、いろいろな企画が思い浮かんだ。
「ホームページやブログの書き方」広告のプランナーとして長年仕事をしてきた経験から、
読む人の立場に立った、具体的なアドバイスできる点が多々ありそうに思えた。

また、「エッセイ講座」にも食指が動いた。僕の書いた本は、どれもエッセイの要素が強い。
自分の経験の中から、忘れようとしても忘れられないうれしいこと、恥ずかしいこと、困ったこと・・・。
そんなあれこれを、読んだ人が楽しめることを念頭において書いてきた。
陶芸の本、しかり。CMプランナーの本もプレゼンの本も、しかり。

しかし、エッセイの講座がやれるほど、オマエはエッセイがうまいのかと訊かれると
答えるまでもなく、ノー!と自信をもっていえる。
ただ、中年になってから、僕には決めたことがある。
「いただいた話は、断らない」これである。
自分にできるかどうかは分からない。でも、できると思って話を持ってきてくれた人がいるのだ。
「できません」というのは、それこそ不遜というものであろう。
自分からは決して開けることのない扉が、向こう側からギギッと開いてくれたのかもしれない。

この10年ほど、毎年ひとつは新しいことを始めることを意識してきた。去年は、ジムに行き始めた。いまも週に3回のペースで続いている。
今年は、陶芸で新しい技法を始めた。なにしろ世界でおそらく自分一人しかやっていない技法で、試行錯誤の連続だ。
(こんな手間のかかる、めんどくさいことをやる粋狂な人間がいるわけがない!)
このところやっと目途がついて、このやり方で展覧会にも入選するようになった。

来年2月からエッセイ講座を始めます!_e0057104_19010379.jpg

※擦彩 白椿文大鉢 (部分)

エッセイ講座を始めれば、来年も途切れることなく、新しいことができる。
どんな出会いがあるか、いまから楽しみです。

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【エッセイ講座】
時間:第1、第3土曜日の17時~19時(2018年2月スタート)
場所:ヨークカルチャーセンター八柱(千葉県松戸市 イトーヨーカ堂八柱店) 

お問合せ:047-385-2321
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# by yasuhikohayashi | 2017-11-18 18:44

先月のことになりますが、習志野市役所から頼まれて、記念品の皿を制作した。
ラムサール条約つながりの交流会で訪問するオーストラリア・ブリスベン市からの賓客に
記念品を渡したいが、可能かどうかの打診が電話であった。
ちょうど、郷里である倉敷に向かうために駅に急いでいた道でのこと。
詳しいことはメールをいただきたいと言うと、丁寧なメッセージが届いた。

倉敷から帰った翌日に工房で市の担当者とお会いした。
ネックは制作日数だった。14日しかない。
デザインは倉敷の実家で考えた。
ラムサール条約(水鳥湿地保全条約)に登録されている、習志野市の谷津干潟。
湿地つながりで姉妹都市になったブリスベンからの賓客なら、干潟や水辺を感じさせるものは作れないか。
織部皿の中央に緑釉を溜めて深みとして、その周囲には水辺のきらめきを表現したらどうか。
記念品だから、器というより少し非日常的な雰囲気も出したいから、4本脚を付けよう。
そんなふうに考えた。
しかし、いかんせん時間がない。

打ち合わせは金曜だったが、「その線で上司と相談させてください」とのこと。
そのあと電話をもらい、上司はもう帰宅したので、休み明けの月曜に話します、とのこと。
2日が空転する!

翌日の土曜日、朝から作業を始めた。
月曜日に断られても、自分の作品にすればいいのだ。

月曜日に電話をもらった。
「大丈夫です、お願いしたとおりで進めてください」
僕は、待ってましたとばかり言った。
「もう、できてます!」
もちろん焼きあがってはいない。土日で、いわゆる成形を終わって、乾燥の工程に入ったところだ。
賓客3名に3個必要なのだが、傷などできてはまずいので8個作った。

そこからは、あまり試したことのない裏技を駆使して時間を稼いだ。
まだ乾きかけの作品を電気炉に入れ、150度まで1時間で温度を上げて、そのまま5時間150度をキープ。
温度が下がってからこわごわフタを開けてみると、見事に完全乾燥。
そのまま、800度に温度を上げて素焼きが完了した。
そのあと4個に織部釉を掛けて本焼き。
金曜日に打ち合わせをして、翌週の金曜には焼きあがって窯から出した。
なんと正味、一週間で4個が仕上がった。

10日後には、8個全部が焼きあがった。
約束の期限を待たずに作品を渡すことができた。
市長から記念品を受け取った3名の賓客は、たいそう喜んでくれたと、後日、職員からうかがった。

ラムサール条約が縁で、ブリスベン市に鳥のように渡って行った作品は
いまごろ、向こうの生活に溶け込んでいるだろうか。

作品名「Waterside Impression ・水辺の印象」
  横29.0㎝ 縦19.5㎝ 高7.5㎝

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# by yasuhikohayashi | 2017-10-07 18:12